キャンドルとランプのイイお話

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ロウソクの種類

現在までに見かけるロウソクは

こうしたロウソクについて話をしていくと、何より気になるのは西洋におけるロウソクとしての形と、日本で使用されていたロウソクとの違いだ。勿論という言い方もあれだが、元はエジプトを起点としてヨーロッパ、そしてヨーロッパから中国、中国から日本へと伝来していったはずのロウソクのはずだったが、輸入される過程を経たこともあり根本的なロウソクとしての形や材料は日本とヨーロッパではかけ離れたものとなる。どちらが正しいのかという話がしたいわけではない、国の文化的な違いによってここまで違いが生まれたという点に注目してもらいたい。そのため、世界的に見れば一般的な基準として扱われるようになったのはヨーロッパのロウソク、『洋ロウソク』とも言われるものが現在までの主流となっている。対して日本で広まった『和ろうそく』についてだが、鎖国をして外国からの文化などを排他的に扱っていたため、日本独自の発達を果たしたとしても名高い。

だがそれも洋ロウソクが明治維新を機に日本へ伝来したことによって和ろうそくは駆逐されることとなった。この2つ、どのように違っているのかを考察してみよう。

香りつきロウソクで癒される

それぞれのロウソクの特性

和ろうそくの場合

かつて日本で主流のロウソクとして普及していたのが『和ろうそく』と呼ばれる、典型的な日本で生み出されたものとなっている。一番の違いとしては見た目、というよりはろうを作るための原材料が異なっているという点だ。和ろうそくが生産の基準だった時代、いわゆる西洋文化が流れ込んでくる前の江戸時代までの折に主な原料として『植物から採取された蝋』を用いて作られていた。どんな植物を原料としていたのか、これもいくらか変遷を繰り返して和ろうそくとしての形が整えられている。

始まりこそ蝋の原材料として『ウルシの果実』が利用されていた『漆蝋』が主流だったが、あまり便宜性に富んでいなかったこともあって生産市場から姿を消すこととなった。その代わりに『ハゼノキの果実』を原材料とした『ハゼ蝋』が主な和ろうそくとして指されている。

洋ロウソクの場合

対して洋ロウソク、現在までの中心的なロウソクとして扱われているこちらの原材料として、『石油を分流して作られたパラフィン蝋に動植物系のステアリン酸』を加えたものとなっている。こちらは現代社会でも多くの教会を始め、日本でも主流のロウソクとして生産されている。和ろうそくとの違いとしては、工業生産における大量産出が特徴で、機械生産のために圧倒的な数として利用数の特に多いヨーロッパなどにおいては大変重宝していた物となっている。

また和ろうそくと比べて火の色が白く、長持ちしやすくて光度も明るかったことも日本で和ろうそくが衰退する事になってしまった原因としても上げられる。

手作りロウソク教室

かつてはこんな蝋も

ロウソクの話として挙げるとこんなものもかつては中心的な原材料として扱われていた時期もある。主に中世ヨーロッパにおいての話となるが、この時代では『蜜蝋』というものも活用されており、その名の通り蜜蜂が創りだしたものとなっている。詳細に語ると『蜜蜂の巣』であり、その蝋の原料となる分泌物を蜜蜂が体内で生成する事が出来る。その成分が巣の構築に活用されていくという、自然界様様の生み出した真の意味で天然の蝋といえるものだ。

ただよく分かる通り、時代を経るごとに蜜蜂そのものの数が減っていったこと、産業革命などによる安価で大量生産できるだけの技術的進歩を果たしたことで、現在は蜜蝋を使用したロウソクはあまりなないという。単純なコスパを考えれば生産量の割に合わないと判断したためでもあり、同時に採取するだけの労力を要するためあまり効率的にも良くないと判断されたといったところだ。

高級ロウソクとして

ただ市場そのものが消えたわけではない、日本でも蜜蝋を原料として生産されたロウソクを取り扱っている老舗が存在している。調べてみた限り、やはり現在までの蜜蜂が世界的に見ても減少傾向が強いと言われているだけあって、非常に高価な代物として扱われているようだ。一番安いものであっても『13本で1,300円』と、一本あたり100円で取り扱っているという。仏具として扱うにしても、この値段を一回に買って仏様、もしくはキリストを祀るために揃えるとなったら懐事情が苦しくなりそうだ。特に後者の場合、教会中をうめつくすだけの大量のロウソクを必要としている点も加味すれば、コストという面で安価で大量生産できる機械任せのロウソクを利用したほうが使い勝手もいい。

背景事情は色々だが、教会としても切実な懐事情問題で悩まされていた部分があったのかもしれない。